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神奈川県の就労移行支援|申請は住んでいる市、通所先は市をまたいで選べます

神奈川県
デスクが並ぶ無人のオフィス
写真は就労支援の現場のイメージで、本文で紹介している事業者とは関係ありません。イメージ写真:Rodeo Software / Pexels

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就労移行支援を調べていると「自分の市に事業所があるか」を気にしがちです。ただ制度上、通う事業所を住んでいる市から選ぶ決まりはありません。市によって変わるのは、申請の窓口の形と、交通費に助成があるかどうかです。

このページでは県内の事業所の分布と、市をまたいで通うときの考え方を整理します。市ごとの詳しい話は各ページにあります。

県内の事業所はどこに集まっているか

このサイトで扱っている Cocorport(株式会社ココルポート)は、神奈川県内に24か所の就労移行支援事業所を置いています。市別の内訳は次のとおりです。

市事業所数主な所在
横浜市7神奈川区2・中区・戸塚区・港北区・緑区・都筑区
川崎市3川崎区・中原区・多摩区
藤沢市3鵠沼石上・辻堂神台・湘南台
相模原市2南区・緑区
平塚市2明石町・紅谷町
横須賀市2小川町
鎌倉市1大船
秦野市1本町
厚木市1中町
大和市1大和東
海老名市1大中央

※Cocorport 公式サイトの事業所一覧の記載、2026年8月3日確認。合計24事業所。

分布を見ると横浜市と川崎市の東部、藤沢・平塚・鎌倉の湘南、相模原・厚木・海老名・大和の県央という3つのまとまりになっています。いずれも駅前か駅から徒歩10分以内です。県内に居住していて鉄道が使えるなら、通所圏に入る事業所が複数あることが多いという分布です。

市が変えるのは「窓口の形」と「交通費」

ここが県単位で考える意味のある論点です。整理すると次の2点に絞られます。

1. 窓口の形は政令指定都市かどうかで違う

市申請の窓口
横浜市(18区)各区の福祉保健センター。18歳以上は高齢・障害支援課、0〜17歳はこども家庭支援課
川崎市(7区)各区の担当課。別に市の障害者地域就労援助センターが3か所
相模原市(3区)高齢・障害者相談課または福祉相談センター
藤沢市市役所の障がい者支援課(2階)
厚木市市の障がい福祉課。就労相談は基幹相談支援センター「ゆいはあと」

※各市の公式サイトの記載、2026年8月3日確認。

政令指定都市である横浜・川崎・相模原は区ごとに窓口が分かれ、藤沢や厚木は市に一本化されています。どちらが良いという話ではなく、最初にどこへ行けばよいかの調べ方が変わるということです。

2. 交通費の助成は市ごとに違う

利用料は国の基準なのでどの市でも同じですが、通所の交通費は市の制度です。今回調べた範囲では、相模原市が障害者施設通所交通費の助成を設けており、対象施設を「神奈川県、東京都及び山梨県に所在する障害福祉サービス施設および地域活動支援センター(一部対象外)」としています。

助成額はバス・電車なら「通所日数にICカード利用時の運賃を掛けた実費額と、定期乗車券の額を比較して、いずれか低い額」、自家用車なら「1キロ以上5キロ未満50円、5キロ以上10キロ未満100円、10キロ以上160円」と記載されています。県境をまたぐ通所まで対象に含めている点が、市域が広く山梨・東京に接する相模原らしい設計です。

他の市にも助成がある場合があります。利用料が0円でも交通費は毎月かかるので、住んでいる市の制度は必ず窓口で確認してください。月あたりの自己負担を出すで、上限月額と交通費を合わせた金額を出せます。

利用料は県内どこでも同じ

区分対象となる世帯負担上限月額
生活保護生活保護受給世帯0円
低所得市町村民税非課税世帯0円
一般1市町村民税課税世帯(所得割16万円未満)※入所施設利用者(20歳以上)、グループホーム利用者を除く9,300円
一般2上記以外37,200円

※厚生労働省「障害者の利用者負担」の記載、2026年8月3日確認。

誤解が多いのが世帯の範囲です。18歳以上の障害者の場合、世帯として見るのは「障害のある方とその配偶者」で、同居していても親の収入は含みません。実家暮らしを理由に諦める必要はありません。区分を認定するのは市区町村なので、実際の区分は窓口で確認してください。

Cocorport は利用料について「9割程度の方は無料で利用」「ご本人または配偶者の前年度所得に応じて、利用料(1割負担)がかかる場合があります」と記載しています。

市をまたいで通うかどうかの判断

結論としては、申請は住所地の市、通所先は通える範囲で自由に選ぶのが基本です。そのうえで判断材料は3つあります。

ひとつめは所要時間です。就労移行支援は原則として毎日通う制度なので、片道の時間がそのまま毎日の負担になります。市内でも横浜市や相模原市のように市域が広い場合、隣の市のほうが近いことは普通にあります。

ふたつめは交通費です。距離が延びれば毎月の負担が増えます。相模原市のように助成がある市なら市外・県外も対象になり得ますが、助成がなければ全額自己負担です。時間だけでなく運賃も並べて比べてください。

みっつめは相談窓口との距離です。申請や相談で市の窓口に行く機会はあります。ただし頻度としては通所のほうが圧倒的に多いので、迷ったら通所のしやすさを優先するのが現実的です。

なお、就労移行支援は就職を約束する制度ではありません。進み方や期間には個人差があります。見学や体験は申請前でも受けられるので、複数か所を実際に見てから決めてください。

提携している2社の県内の分布

前の節のCocorport(県内24か所)に加えて、パーソルダイバースが運営する事業所が県内に5か所あります。分布はCocorportとかなり違います。

事業所所在地アクセス
ミラトレ桜木町横浜市中区尾上町6-83 東横尾上町ビル1FJR桜木町駅より徒歩5分、市営地下鉄関内駅より徒歩4分、みなとみらい線馬車道駅より徒歩6分
ミラトレ横浜横浜市神奈川区栄町5-1 横浜クリエーションスクエア8F各線横浜駅きた東口Aより徒歩8分、京急神奈川駅より徒歩8分
ミラトレ川崎川崎市幸区堀川町66-2 興和川崎西口ビル2FJR川崎駅より徒歩8分、京急川崎駅より徒歩6分
ミラトレ藤沢藤沢市南藤沢4-3 日本生命南藤沢ビル1FJR・小田急線藤沢駅南口より徒歩3分
Neuro Dive 横浜横浜市神奈川区金港町6番18 アーバンスクエア2 8階JR・東急東横線・京急本線の横浜駅より徒歩5分

ミラトレ・Neuro Dive はいずれもパーソルグループの特例子会社パーソルダイバースが運営しています。営業時間はミラトレが8時45分〜17時45分、Neuro Dive が9時〜18時で、プログラムの提供時間はどちらも10時〜16時です(各社公式サイトの事業所一覧、2026年8月17日確認)。所在地・時間は変わることがあるため、見学を申し込む前に各事業所へ確認してください。

読み取れることが3つあります。

1つ目。5か所すべてが横浜・川崎・藤沢に集中しています。Cocorportが平塚・横須賀・鎌倉・秦野・厚木・大和・海老名・相模原まで広げているのに対し、こちらは3市だけです。相模原市と厚木市には1か所もありません。

2つ目。横浜市に3か所(ミラトレ2・Neuro Dive 1)が集まっています。県内で運営会社と中身の両方を選べるのは横浜市だけです。

3つ目。Neuro Dive は中身が違います。AIやデータサイエンス、RPAといったIT分野に特化した就労移行支援で、県内では横浜の1か所のみです。IT職を目指すなら、住んでいる市に関係なく横浜が候補になります。

市をまたぐかどうかの判断は、前の節の交通費の話と合わせて考えてください。県内どこに住んでいても利用料の仕組みは同じなので、変わるのは通所時間と交通費です。

市ごとのページ

  • 横浜市|18区に窓口が分かれ、事業所は7か所。申請は区、通所先は市内どこでも
  • 川崎市|市が就労援助センターを南部・中部・北部の3か所に置いています
  • 相模原市|通所交通費の助成が東京都・山梨県の施設まで対象です
  • 藤沢市|窓口は市役所に一本、事業所は藤沢・辻堂・湘南台の3駅
  • 厚木市|相談窓口が本人にも雇用する企業にも対応しています

よくある質問

住んでいる市に事業所がありません

通う事業所を住んでいる市から選ぶ決まりはありません。申請は住所地の市の窓口で行い、通所先は通える範囲で選べます。

隣の市の制度を使えますか

受給者証の申請や交通費助成などの市の制度は、住んでいる市のものが適用されます。隣の市の助成は使えません。

利用料は市によって違いますか

負担上限月額は国の基準なので県内どこでも同じです。市によって違うのは交通費の助成など市独自の制度です。

親の収入で利用料が決まりますか

18歳以上の障害者の場合、世帯の範囲は「障害のある方とその配偶者」と厚生労働省の資料に記載されています。同居する親の収入は含まれません。

見学だけでもできますか

できます。申請や受給者証の取得前でも見学や体験の相談は受けられます。複数か所を見てから決めて構いません。

令和8年度の最低賃金は神奈川県でどうなるか

神奈川県の地方最低賃金審議会は、神奈川県の最低賃金を時間額1,279円(現行1,225円)に改正することが適当であるとの答申を行いました(54円の引上げ)。発効予定日は2026-10-01(予定)です。引上げ率4.40%。

全国の枠組みとしては、中央最低賃金審議会が2026年7月28日に引上げ額の目安(Aランク54円、Bランク56円、Cランク56円)を答申しており、目安どおりに改定された場合の全国加重平均1,176円(前年度比55円・4.9%の引上げ)となります(厚生労働省)。発効日は10月1日から15日に分散していて全国一律ではありません。

⚠ ここに書いた額は答申の段階です。地域別最低賃金は各都道府県労働局長が決定・公示して確定するため、額や発効日が変わることがあります。就労支援の場面では、最低賃金の減額の特例許可制度が関わることがあります。適用の可否は個別の判断になるため、気になる場合は都道府県労働局に確認してください。

(2026年8月17日時点。出典は神奈川労働局および厚生労働省の公表資料。最新の確定額は厚生労働省「地域別最低賃金の全国一覧」でご確認ください。)

まとめ

神奈川県内の就労移行支援は、横浜・川崎の東部、藤沢・平塚・鎌倉の湘南、相模原・厚木・海老名・大和の県央という3つのまとまりに分かれて分布しています。利用料の負担上限月額は国の基準なので県内どこでも同じで、市によって変わるのは窓口の形と交通費の助成です。政令指定都市の横浜・川崎・相模原は区ごとに窓口が分かれ、藤沢・厚木は市に一本化されています。相模原市には通所交通費の助成があり、東京都・山梨県の施設まで対象とされています。申請は住所地の市ですが通所先は自由に選べるので、所要時間・交通費・窓口までの距離の順で比べてください。

神奈川県内の就労移行支援事業所数(市別)

Cocorport 公式サイトの事業所一覧の記載(2026年8月3日確認)。県内合計24事業所。この数は1社分であり、県内の全事業者を数えたものではありません。

データを表で見る
横浜市7か所
川崎市3か所
藤沢市3か所
相模原市2か所
平塚市2か所
横須賀市2か所
厚木市1か所
海老名市1か所
大和市1か所
鎌倉市1か所
秦野市1か所

就労移行支援の負担上限月額(区分別)

厚生労働省「障害者の利用者負担」の記載(2026年8月3日確認)。国の基準なので県内どこでも同じです。

データを表で見る
生活保護0円
低所得(非課税)0円
一般19,300円
一般237,200円
神奈川県の就労移行支援|申請は住んでいる市、通所先は市をまたいで選べますの図解
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